「寝ても寝ても寝足りない・・・」
「睡眠時間は十分なのに、眠った気がしない・・・」
このような悩みを抱えている方は少なくはないと思います。
睡眠時間は十分であるにもかかわらず、熟睡感がない症状を「熟眠障害」といいます。
熟眠障害が起きると、朝起きた時に寝た気がしなくて目覚めが悪かったり、体がだるく感じたり、頭痛がしたりなど、様々な症状を引き起こすことがあります。
本記事では、その熟眠障害の原因についてまとめていきたいと思います。
目次
熟眠障害の症状とは
まずは、自分が本当に熟眠障害なのかを知るためにも、熟眠障害の症状と自分の症状を照らし合わせてみましょう。
■熟眠障害の症状
・寝つきは悪くなく、睡眠時間も十分
・夜中に目が覚めるわけではない
・熟睡感がない、寝た感じがしない
・朝の目覚めが悪い、スッキリしない
・体がだるくて頭がぼーっとする
自分の症状と比べていかがでしょうか。熟眠障害の症状について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
続いて、熟眠障害の原因に入る前に、熟眠障害のカギを握るノンレム睡眠について見ていきたいと思います。
熟眠障害のカギはノンレム睡眠(深い睡眠)
睡眠には、レム睡眠(浅い睡眠)とノンレム睡眠(深い睡眠)の2種類があります。
レム睡眠は、体を休める働きがあり、体は寝ていて脳は起きている浅い眠りの状態です。一方で、ノンレム睡眠は、体と脳をともに休める働きがあり、体も脳も眠っている深い眠りの状態です。
そして、熟睡感が得られないのは、ノンレム睡眠が足りていないことが大きく関係しております。
レム睡眠が多く、ノンレム睡眠が少ない状態では、睡眠全体の質が下がってしまいます。そして、熟睡感を得るためのカギは、深い眠りのノンレム睡眠をとれるかどうかです。
さて、続いて本題の熟眠障害の原因について見ていきたいと思います。
熟眠障害の4つの原因
熟眠障害は寝不足とは異なり、睡眠時間自体は十分足りております。
しかし、それでも熟睡感が得られないというのは一体なぜでしょうか・・・
熟睡感が得られない熟眠障害の状態ではいくら長時間の睡眠をとれたとしても症状の解決にはならないため、まずは症状の原因を探ることから始める必要があります。
ここでは、熟眠障害の4つの原因についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
睡眠環境が整っていない
睡眠環境が整っていないと、眠りが浅くなって、熟睡感が得られないことが多くあります。
睡眠環境が整っていない例としては、
・布団やベッド、枕が体に合っていない
・寝室が明るすぎる
・室内温度・湿度が適切でない
・騒音が眠りの妨げになっている
などが挙げられます。
生活習慣の乱れ
生活習慣の乱れによって体内時計のリズムが崩れて、眠りが浅くなることもあります。
たとえば、
・寝る前の飲食、飲酒、喫煙
・寝る前にPCやスマホなどの光を浴びる
・寝る前に激しい運動をする
・寝る前に入浴する
などの生活習慣の乱れによって、熟睡が妨げられている可能性があります。
これらの生活習慣の乱れは、睡眠ホルモンと言われている「メラトニン」の分泌量の減少にもつながり、熟眠障害を悪化させることもあります。
加齢に伴う睡眠ホルモンのメラトニン・セロトニンの減少
眠りを促す「メラトニン」は、睡眠には大切なホルモンであり、それらの分泌量が年を取るとともに少なくなっていることが熟眠障害の原因としてあります。
メラトニンは30代、40代になると、急激に分泌量が減り、睡眠の質が大幅に低下してしまいます。
また、朝になると、脳が覚醒しようとして「セロトニン」というホルモンが分泌されます。セロトニンがしっかり分泌されればスッキリと目が覚めることができますが、加齢に伴いセロトニンの分泌量も減っていき、朝起きた時に体が辛かったり、体が重く感じるようになります。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時に無呼吸状態を繰り返す症状を睡眠時無呼吸症候群といいます。
睡眠時無呼吸症候群だと、脳への酸素供給量が激減してしまい、ノンレム睡眠の質が低下してしまいます。その結果、寝ても疲労感が抜けなかったり、寝起きが辛くなります。
また、睡眠時無呼吸症候群は、日中に強い眠気や倦怠感を感じる場合もあるので、早め早めの対処が必要となります。
まとめ
ここまで、寝ても寝た気がしない「熟眠障害」の原因についてまとめましたが、いかがだったでしょうか。
熟眠障害が起こると、疲労感が抜けなかったり、起きても体を重く感じたり、目覚めが悪くなります。
熟眠障害の症状が深刻化して、睡眠の質が著しく下がると、ナルコレプシー(過眠症、居眠り病)という症状を引き起こすことがあります。
まずは自分の症状の原因をしっかりと探ってから、それぞれの原因に応じた対策を練るようにしましょう。
次回は、今回に引き続き、熟眠障害の対策についてご紹介しますので、ぜひご覧ください^^