現代では、「うつ状態」に悩む人や「うつ病」 にかかる人も少なくなく、年々増加傾向にあると言われております。
うつになってしまうと、何に対しても意欲が湧かなくなったり、物事に対して興味がなくなる、マイナスな考え方が強くなるなど、様々な症状が現れます。
うつの症状の現れ方は人によってそれぞれではありますが、中でも食欲が湧かなかったり、食べ物の味がしないといった症状が現れている人も多いのではないでしょうか。この症状が現れると、食べる物が偏ったり、食べ物を口にしないことが多くなったりと、栄養のバランスが悪くなりがちです。
そして、栄養の中でも、たんぱく質はうつ病と深い関係があり、たんぱく質不足がうつ病を悪化させたり、うつを引き起こす原因になったり!?
そこで、本記事では、うつ病とたんぱく質の関係についてまとめたいと思います。
うつ病とたんぱく質の関係とは?
うつ病の改善・予防にはセロトニンが鍵!
うつ病の予防・改善には「セロトニン」が大切!と聞いたことがある人もおられるのではないでしょうか。
神経伝達物質の1つであるセロトニンは、精神を安定させる働きがあることから心が乱れた時や憂鬱状態の時などに、セロトニンを増やすと良いと言われております。
実際、精神科医の先生がうつ病の患者さんにセロトニンが大切であると説明する場面もあるだとか。
たんぱく質を摂取することでセロトニンを作れる!?
セロトニンがうつ病に効くということはわかりましたが、それがたんぱく質とどう関係あるのでしょうか?
セロトニンは、「トリプトファン」という必須アミノ酸(※)から作られ、トリプトファンはたんぱく質から分解されて作られます。
※必須アミノ酸・・・体内で作ることができず、栄養分として摂取する必要のあるアミノ酸
つまり、たんぱく質を摂取することで
たんぱく質→トリプトファン→セロトニン
といった流れで、うつ病に効くセロトニンを作ることができるというわけです。
こういったことから、たんぱく質を取ることは、うつ病の予防・改善につながることであり、逆にたんぱく質不足になると、その分セロトニンが作られる量も減ってしまい、うつ病を悪化させたり、うつ病を引き起こしやすくなります。
うつ病とたんぱく質が関係するというのはこういった背景があるのですね。
たんぱく質を含む食べ物は!?
さて、たんぱく質がうつ病の改善や予防に役立つことはおわかりいただけたかと思いますが、具体的にどういった食べ物にたんぱく質やトリプトファンが多く含まれるのでしょうか。
■たんぱく質を含む食べ物
・肉
・魚(マグロや青魚)
・乳製品
・大豆
普段食べているものばかりですね^^;
実は、普段何気なく食べている肉や魚などにはたんぱく質やトリプトファンが含まれており、知らないうちにうつ病の予防・改善になっていたのです。「肉を食べると元気が出る!」というのは、きちんとした理由があったわけですね。
ただ、野菜ばかり食べるダイエットをしている人やうつ状態で食べ物を口にしない人などは、たんぱく質を摂取することができないので注意が必要です。
食欲が湧かない・・・という人は、納豆や豆腐、豆乳など、たんぱく質が多く含まれ、なおかつ食欲がなくても食べれるものを選ぶと良いでしょう。