うつ病や自律神経失調症になると、「悲しさ」「虚しさ」「孤独感」「虚無感」といったネガティブな感情が強くなり、「喜び」「楽しさ」「嬉しさ」といったポジティブな感情を感じられなくなることが多くあります。
そのため、うつ病や自律神経失調症などの精神疾患にかかると、自然と笑うことも減ってきて、笑顔が見られなくなるケースがあります。
実は、笑うことを減ることは、精神衛生上良いとは言えなく、反対に「笑うこと」を増やすは、症状の改善に役立つということをご存知でしょうか。
本記事では、「笑うこと」に期待できる精神的効果をまとめますので、うつ病や自律神経失調症に悩む方は、ぜひ参考にしてみてください^^
目次
「笑うこと」に期待できる精神的な効果
精神的な安定+ストレス解消効果
笑うことは、「エンドルフィン」という脳内ホルモンの分泌を促進する効果があります。
エンドルフィンは、幸福感をもたらしたり、痛みや不安などを抑える鎮静作用があります。
そして、エンドルフィンの分泌が促進されることで、精神的な安定やストレスの緩和効果を期待できます。
実際、病院でも笑いの鎮静効果をがん患者の治療に活用もしているところもあり、笑いの効果は侮れません。
うつ病や自律神経失調症の時は、心が乱れていたり、心が疲れている状態が多くあるので、精神的な安定やストレス解消効果は嬉しい効果ですね。
脳の活性化
笑うことで脳波の「アルファ波」を増加すると言われております。
アルファ波は精神的にリラックスしている時に現れる波形であり、アルファ波が増加すると、集中力が向上したり、ストレスが鎮められたり、脳が活性化すると言われております。
また、最近出回っているヒーリング音楽やリラクゼーション音楽にも、アルファ波を増加させて心を落ち着かせる効果があるそうです。
うつ病や自律神経失調症の時は、心な乱れから脳が興奮したり、緊張状態になりやすいので、笑いでリラックス状態を作り、脳の活性化させることは、症状の改善には効果的だといえるでしょう。
自律神経のバランスを整える効果
笑うことは、ストレスによって乱れがちな自律神経のバランスも整える役割も果たします。
うつ病や自律神経失調症の時、精神的なストレスがかかっている場合が多くあり、精神的なストレスによって、自律神経の交感神経を優位な状態を作られるので、脳が興奮したり、緊張した状態が続くようになります。
交感神経が優位な状態が続くと、休みたい時も心が休めることができず、緊張状態から睡眠にも支障がでる場合もあります。
しかし、声を出して笑うことで副交感神経を優位に働くようになって、自律神経が整えられるようになります。
自律神経のバランスが整えられるというのは、心のバランスも整えられるということでもあり、うつ病や自律神経失調症の改善に役立つ効果といえるでしょう。
「笑うこと」は心理的な負担を軽減してくれる!
ここまで、「笑うこと」の効果を書いてきましたが、笑うことは、心理的負担の軽減にもつながります。
なぜなら、笑うことは、上記効果以外にも以下のような心理的な効果が期待できるからです。
・周りからの反応がポジティブになる
・素敵な人間関係を築きやすくなる
・人生が前向きな方向に向かいやすくなる
詳しくは「心理学からみる笑顔の4つの幸せ効果と笑顔を作る時の注意点」を見ていただければと思います。
本心からの笑いでなくとも、「作り笑い」でも抗うつ効果がある!?
ここまでで、笑いがうつ病や自律神経失調症に役立つことがおわかりいただけましたでしょうか。しかし、果たして本心から笑わなければ効果は得られないのでしょうか・・・
実は、本心からの笑いでなくとも、「作り笑い」でも抗うつ効果があるそうです。
ドイツの大学では、被験者に箸を歯でくわえて強制的に作り笑いをする、という実験が行われました。その結果、作り笑いをすることで意欲や快感、集中力といった感情を司る神経伝達物質「ドーパミン」の分泌が活発になり、抗うつ効果が得られたと報告されています。
引用元:http://www.utsu-s.jp/column/cuddle/laughter-therapist_s_160119/
上記内容からもわかるように、作り笑いでも笑いの効果は十分に発揮されると考えられます。