「上司の話はいつも面白くないけど、とりあえず笑っておこう」
「お客さんから理不尽なことを言われた時、イラっとくるけど仕事だから謝っておこう」
「友達に腹が立つ時はあるけど、喧嘩したくないし、気持ちを抑えよう」
仕事やプライベートを円滑に運ぶために、心の中の感情とは違った感情を外に出すことはよくあるのではないでしょうか。
しかし、自分の中の感情と外に出す感情があまりに異なってると「感情労働」となります。
体を使う肉体労働や頭を使う頭脳労働に比べて、感情を使う感情労働は、感情に負荷がかかりやすく、その分精神的な負担も大きいです。
そして、「仕事だから仕方ない・・・」「友達に嫌われたくないから・・・」といった理由で感情労働を続けていると、心の病にかかってしまう可能性も。
本記事では、「感情労働」と「うつ」の関係についてまとめますので、ぜひ参考にしてみてください^^
「感情労働」と「うつ」の関係
感情労働 ≒ 人相手の仕事!?
人相手の仕事は、感情労働になりやすいです。
たとえば、カスタマーセンターのオペレーターは、毎日のようにクレーム処理を行っており、お客様からどんな理不尽なことを言われても、「申し訳ございません」と謝罪することが要求されます。
また、教師の仕事では、児童生徒はもちろんのこと、保護者や地域の人々、同僚、上司といった多くの違う立場の人たちを相手にするので、それぞれの人の感情を理解しながら仕事を行うことが求められます。
他にも、旅客機の客室乗務員や看護師、接客業などの仕事も、感情労働になりやすい職業であります。
表に出す感情が変わる時は、人を相手にしている時だけなので当たり前といえば当たり前ですね。猫や犬などのペットに嘘の感情を見せる人はいないですよね^^;
感情労働は精神的なストレスに!
仕事だけでなく、日々の日常でも感情労働を働かせている場合が多くあります。
たとえば、友達からプレゼントをもらった時、本心では「え?」と思うようなプレゼントでも、相手を傷つけないために喜んでいるフリをするのも感情労働の1つと言えます。
この例は、相手を想った感情労働であり、感情労働はが必ずしも悪いものとはいえません。むしろ円滑な人間関係を築くために必要なものであるとも考えられます。
しかし、あまりに自分の中の感情と外に見せる感情が異なると、その分心にかかる負荷がかかって、大きな精神的なストレスとなります。
感情労働は心の病の発症のきっかけに!?
感情労働の日々が続いて精神的なストレスを溜め続けると、最終的にメンタルヘルス不全に陥ることがあります。
メンタルヘルス不全に陥ってしまうと
・気持ちが沈み、憂鬱な気分になる
・悲しい気持ちになる
・希望が持てなくなる
・興味や喜びがなくなる
・何をするも面倒になる
・理由もなくイライラする
といったような症状が現れます。
これらの症状の多くに当てはまるのが「うつ状態」もしくは「うつ病」です。
うつになると、精神的な症状だけでなく、睡眠にも支障が出たり、めまいがしたり、食欲がなくなったりと、身体的な症状も現れます。
つまり、感情労働には「うつ状態」や「うつ病」になるリスクが伴っているということです。
特に、感情労働になりやすい職業や職種の人は、心の病を発症させないためにも、メンタルヘルス不全の危機管理が必要でしょう。