私たちは、様々な場面で音楽に助けられていると言っても過言ではないでしょう。
音楽は失恋から立ち直らせたり、勉強や仕事のヤル気を起こしたり、体調を良くしてくれたり、音楽の力は私達の想像をはるかに超えているかもしれません。
最近では、科学的な実験によって音楽の持つ不思議な力は解明されつつあり、その効果の高さから、音楽はストレス解消法として用いられるのはもちろん、医療現場でも活用されることもあります。
さて、その音楽が体や心にもたらす健康効果とは一体どういったものなのでしょうか・・・
音楽にはストレス軽減効果がある!
ストレスが溜まって心が乱れている時、音楽を聴くと気持ちが落ち着くことはないでしょうか。
それは音楽を聴くことによって、コルチゾールレベルが低下して、気持ちが落ち着きリラックスしているためです。
コルチゾールというのはストレスホルモンの1つであり、ストレスを感じている時に分泌されます。ストレスが溜まると、コルチゾールレベルが上がって体や心に悪影響を及ぼすことがあります。
そして、音楽を聴くことで、コルチゾールの分泌が抑えられ、その結果ストレスが軽減されます。
音楽を聴いてリラックスできるのは感覚的な話ではなく、音楽にはストレスを解消する性質があるという科学的な裏付けがあるのですね。
音楽は不安や痛みを緩和する!
失恋をした時、音楽を聴いて心の痛みが和らぐことはないでしょうか。
音楽には、ストレスを軽減するだけでなく、痛みや不安も緩和する効果があると言われております。
ある科学研究センターの報告によると、出産や手術に直面する患者さんに好きな音楽を聴かせる場合は、音楽を聴かせない場合に比べて痛みを感じることが少ないということが確認されたそうです。
つまり、音楽は、見方によっては鎮静剤の代わりにもなるということです。
不安に押しつぶされそうな時や悲しいことや辛いことがあった時にこそ、音楽の力は発揮されるでしょう。
音楽は免疫力を高めてくれる!
「音楽を聴いて免疫力が高まるの!?」と思う方も多いのではないでしょうか。
実際、音楽が直接・間接的に免疫力を高めてくれる働きがあることは、きちんと科学的にも証明されております。
英・独の研究者たちにより行われた共同実験では、300人の被験者を対象に音楽と免疫力の関係性を調べました。50分間音楽を聞き続けた被験者の体内でどのような変化が起きているのかを調べたところ、体の免疫機構において、最前線で機能する抗体の一種である“免疫グロブリンA”が体内で増加したとの結果が。お気に入りの音楽を聞くことは、心の免疫力だけでなく、体の免疫力を高める効果も期待できるのです。
もちろん、音楽を聴くことによってコルチゾールレベルが低下することも免疫力の向上に関わっていると考えられます。
音楽を聴くことはストレス解消になる上に、風邪の予防や改善にも役立つのですね^^
音楽は生産性を高める!
「音楽を聴かないと仕事や勉強に集中できない」という方も少なくはないでしょう。
作業中に音楽を聴くと気分が高揚して、集中力が上がったり、クリエイティブな発想が生まれやすくなり、生産性が高まると言われております(科学的な研究結果はまだ揃っていませんが)。
特に、退屈な作業をしている時や作業に疲れた時なんかは、アップテンポの曲やお気に入りの音楽を聴くことで気持ちが高ぶらせることにより、集中力を上がって生産性を高めることができるでしょう。
音楽はエクササイズの効率が上がる!
運動中に音楽を聴くことでプラスの効果が働くと、最近の研究で報告されております。特にアップテンポの音楽はエクササイズには効果的だとわかっております。
研究では、音楽が運動やエクササイズによる疲労を癒したり、気をそらしてくれるので、より心拍数を上げて筋肉を動かすができると考えられております。
また、音楽を聴いている時は、脳の聴覚を司る「一次聴覚野」だけでなく、周辺にある運動をコントロールする「運動皮質」や運動機能の調整や平衡・眼球運動の調節を司る「小脳」が同時に活性化されます。
つまり、音楽を聴きながらエクササイズをした方がパフォーマンスが向上するということです。
そして、エクササイズのパフォーマンスが向上するということは、音楽はダイエットにも効果的だといえるでしょう。