一般的に、断食には精神にも影響を及ぼし、気持ちが落ち着いたり、精神を安定させる効果があると言われております。
その効果を考えると、断食はうつの改善に効果的なように思えますが、本当にそうなのでしょうか?うつ症状が悪化する危険性はないのでしょうか?
そこで、本記事では断食の効果を見ながら、断食はうつの改善に効果的か?それとも悪化につながるか?ということを考えていきたいと思います。
断食はうつに効果的だと一概には言えない!
うつの症状がひどい時は、「何もかもヤル気が起きない」「物事に対して興味が沸かない」などの精神的な症状から手の震え、動悸、めまい、などの身体的な症状が現れる場合があります。
そんな症状が出ている時、断食によってエネルギーを絶ってしまうと、うつの症状の悪化につながってしまう可能性があります。むしろ、うつと食事には深い関係があり、うつの症状の改善には「食事の取り方」「食事で摂る物」が重要となってきます。
ただでさえ、鬱の時は頭がボーっとしやすいのに、そこから更に頭への栄養を減らそうとするのは危険であると容易に考えられますし、うつの時は食べることにさえ興味がなくなって食欲不振に陥ってしまうこともあり、断食どころではないケースもあるでしょう。
しかし、断食療法もしくは、絶食療法という治療法があるように、断食に効果があるのも確かで、うつの症状の度合いによっては、断食が効果的に働く場合も考えられ、必ずしも断食がうつに効果的ではないとも言えません。
軽いうつ状態の時には効果的!?
うつの症状が軽い場合、いわゆる「うつ状態」の時は、断食が効果的かもしれません。
うつ状態は、何か仕事で失敗して憂鬱気味であったり、失恋をして気持ちがふさぎこんでいる時などになりやすく、脳が少し疲れている状態でもあります。
たとえ軽いうつ状態であっても、イライラや不安が強くなって精神が不安定になったり、ストレスを発散するためにやけ食いに走ったり、過食気味になったりもします。
そういった時、断食に期待できる効果が役立つでしょう。
断食には、内臓を休めて腸内環境を整えたり、脳を沈静化させて気持ちを安定させる効果が期待できるので、イライラや不安を和らげたり、やけ食いや過食で体に負担をかけてしまうのを防ぐのに役立ちます。
つまり、断食はうつ状態が悪化してしまうのを未然に防ぐ予防策になりえるということです。
また、腸内環境が悪化していることが原因の1つとなってうつが引き起こされていることもあるので、断食によって胃や腸内環境を整えるのは効果的ですね。
このように、うつの症状の度合いによっては断食がうつの悪化を防ぐ予防策になる場合もあれば、うつを悪化させてしまう要因にもなりえると考えられます。