介護保険制度の要となる業務を行うケアマネージャー。
ケアマネージャーは、介護サービス利用前の相談業務から介護サービス利用後のアフターケアまで、利用者やその家族の人達と長く関わりを持つ仕事であるため、介護業界でも重要なポジションを担っております。
そういったことから、ケアマネージャーの業務は、困難を抱えている人達を助けることができ、やりがいを感じることができる仕事でもあると言えます。
その一方で、ケアマネージャーは、仕事の性質上、幅広い資質が求められる仕事であり、ケア仕事の責任も重く、時には利用者、ご家族、業者、上司など、様々な人達の板ばさみになることもあり、ストレスを感じることも少なくはありません。ケアマネージャーをやられている方の中には、精神的なストレスからうつ病になる方も少なからずおり、ケアマネージャーならではの大変さや辛さがあります。
そこで今回は、ケアマネージャーの仕事の大変さ、辛いこと、そしてストレスに感じることについてまとめていきたいと思います。
・介護・福祉業界に興味を持っている
・ケアマネージャーの仕事に興味を持っている
・介護士からのステップアップを考えている
このような方々は、ぜひ参考にしてみてください^^
仕事の責任が重い
ケアマネージャーは、専門的な知識を用いて、高齢者と介護保健サービスをつなぐ仕事となります。
その仕事は、介護を必要とする人、家族からの相談受付から始まり、介護サービスが開始前は、訪問調査、書類作成代行、ケアプランの作成・提案などを行い、介護サービス開始後は、モニタリング業務(利用者の状況確認)、給付管理業務などの業務を行います。
このように、ケアマネージャーの仕事は、幅広い知識を用いて、利用者の抱える問題を最適なケアプランで解決に導くことであります。それだけに仕事の責任も重く、サービスに何かしらの問題があった場合や利用者の身に何かあった場合、ケアマネージャーの責任問題になったり、時には、介護保険サービス事業者、医者、看護しから責任転嫁されることもあるとか・・・
仕事量のわりに給料が安い
ケアマネージャーの資格は、介護の実務経験が5年以上の人でなければ受けることができず、合格率は約15%と難易度の高い資格です。その難関の試験にようやく合格して、はれてケアマネージャーとして働き始めたのは良いものの、仕事量の多さと給与の低さに愕然としている人も少なくはないと思います。
先にも書きましたが、ケアマネージャーは仕事の責任も重く、利用者に何かがあれば夜間でも急遽呼び出されることもあったり、仕事量の多さから家に仕事を持ち帰る人や休日出勤で慢性化して休める暇がない人もいたりします。
このような多忙な日々を送っているにも関わらず、ケアマネージャーの給料は高くなく、仕事量と給料が見合っていないと不満を持っている人も少なくはないでしょう。
困難なケース・難しいケースの対応
介護保険サービスを利用する人には、様々な状況の人がおります。
利用者の中には、認知症、虐待、経済的事情など、個人や制度では解決できない難しい問題もあり、ケアマネージャーはそういった状況に直面したとしても、うまく処理していかなければなりません。
困難を抱える人達の力になりたいという思いから、たとえ難しいケースだとしても問題の解決に力を入れる人も少なくはない一方で、ケアマネージャーの中には、自分がやるべき仕事なのか?これってケアマネージャーの仕事?といったようにケアマネージャーの業務範囲に疑問を持っている人も多くおります。
そして、施設にもよりますが、1人のケアマネージャーが担当する利用者は30人以上いるところもあり、1人の利用者の難しいケースに頭を悩ませて、他の利用者の対応・処理が遅れるわけにはいきません。
たとえ難しいケースに直面したとしてもどれだけ手間取らずに処理することができるかが大切になってきます。
利用者本位のサービスを貫けない時も・・・
本来あるべき姿としては、ケアマネージャーが作成したケアプランをもとに、現場の介護職員たちが実務を行っていくことですが、実際はそううまくいきません。
常に人手不足の介護施設、コスト削減のため従業員の労力をかけたくない施設など、施設の状況に合わせてケアプランを作成しなければならない時もあります。
つまり、利用者のためのケアプランから、現場のためのケアプランになってしまう時も少なからずあるということです。
利用者本位のサービスを貫きたいという思いが強い人ほど、こういった状況は精神的にストレスを感じるのではないでしょうか。
まとめ
今回はケアマネージャーの大変さ、辛いこと、そしてストレスに感じることについてまとめてきましたが、いかがだったでしょうか。
ケアマネージャーは、介護士よりも身体的ストレスは少ないですが、その分、精神的にストレスになることが多くあります。
しかし、ケアマネージャーは介護を必要とする利用者の問題を解決するためには必要不可欠な存在であり、その専門性の高さから誰にでもできる仕事ではありません。そのため、仕事のやりがいも大きく、利用者たちに喜んでもらえる仕事でもあります。
そして、高齢者や困難を抱えた人に対して、よりよいサービスを提供したいと強く思いながら仕事をすることがケアマネージャーにとっては大切なことではないでしょうか。