「寝る前の一服は欠かせない!」
タバコを吸ってから寝るという生活習慣が染みついて、寝る前にタバコを吸わないと落ち着いて眠れないという方も少なくはないと思います。
不眠症の原因は人によって様々ですが、その中には寝る前のタバコも含まれております。
もし、寝る前のタバコを吸っていて、なおかつ不眠症に悩んでいるという方は、もしかすると、タバコが原因かもしれません。
そこで、本記事ではタバコがもたらす睡眠への影響についてまとめたいと思います。
タバコにはカフェインよりも強い覚醒効果がある!
タバコに含まれる「ニコチン」には、主に2つの効果があります。
1つ目は”リラックス効果”です。ニコチンには鎮静作用があり、寝る前に「タバコを吸うと落ち着く」というのはリラックス効果が働いているからです。また、イライラしている時にタバコを吸うと一時的に気持ちが落ち着くのも、リラックス効果が得られているからです。
このようなリラックス効果よりも強く現れるもう1つの効果は、”覚醒効果”です。ニコチンには、アドレナリンの分泌を促して脳を覚醒させ、興奮状態にする働きがあります。タバコを吸った後に「頭がすっきりする」 「集中力が高まる」「眠気が覚める」という感覚は、ニコチンの覚醒効果によるものです。そして、ニコチンはカフェインよりも強力な覚醒作用を持っていると言われております。
このような強い覚醒効果を持つタバコを寝る前に吸うことにより、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったり、寝起きが悪くなったりと、睡眠の質が低下してしまうのは容易に想像できるのではないでしょうか。
タバコの覚醒効果は高い即効性と持続性がある!
カフェインは摂取してから覚醒効果が表れるまで30分かかると言われておりますが、タバコに含まれるニコチンは、吸収速度が速く、わずか10秒程度で脳まで届き、覚醒効果が表れます。また、タバコの覚醒効果は1時間程持続するので、寝る前に吸ってしまうと眠りたくても眠れなくなってしまいます。
つまり、タバコには高い即効性と持続性があり、それが睡眠の質の低下につながるということです。
喫煙者の不眠症は4〜5倍!?
近年の研究では、タバコを吸う喫煙者は非喫煙者に比べて不眠症を訴える人の割合が4〜5倍と言われております。
先にも書きましたが、タバコのニコチンには高い覚醒作用と即効性、持続性があるため、タバコを吸う人は深い睡眠(ノンレム睡眠)が少なく、浅い睡眠(レム睡眠)の時間が長くなってしまいます。
このことからも、タバコを吸う人は吸わない人に比べて不眠症にかかりやすいと言えるでしょう。
タバコは睡眠の1時間前まで
いくら寝る前のタバコが睡眠の妨げになっていると言われても、習慣づけられたことはそう簡単にはやめることができないと思います。
そういった方は、寝る前の1時間の間だけ禁煙をするようにしてみてはいかがでしょうか。
タバコは即効性が高く、持続性は1時間程であるので、睡眠の2時間前からはタバコを吸わないようにすると、それだけでもタバコによる睡眠への影響を減らすことができます。そして、そこから2時間、3時間・・・といったように段々と禁煙に向かっていくと理想的です。
タバコを吸わないのが一番の不眠対策ではありますが、いきなり禁煙するのは難しいので、まずは寝る前の1時間だけ禁煙をしましょう^^
まとめ
本記事では、タバコがもたらす睡眠への影響をまとめましたが、いかがだったでしょうか。
ここまで見てきた通り、タバコには強い覚醒作用と高い即効性・持続性があるので、寝る前にタバコを吸うと、眠りが浅くなったり、寝起きが悪くなったりと、睡眠の質が大きく低下してしまいます。
タバコによる不眠を解消するためには、禁煙が一番です。
しかし、いきなり禁煙をするのではなく、まずは、寝る前の1時間だけタバコを吸わないようにして、徐々に禁煙の時間を延ばすようにすると良いでしょう。
不眠症に悩む日々から解放されるためにも、寝る前のタバコの習慣をなくしてみませんか?