学校のストレス、仕事のストレス、家庭のストレスなど、ストレスが溜まっている時に突然涙が出てきたり、ふとしたことで涙が流れてしまうことはないでしょうか。
そして、涙を流した後、「あれ?何で泣いてたんだっけ?」と気持ちがスッキリして、ぐっすり眠れることはないでしょうか?
それは一体なぜでしょうか。
その答えを知るために、本記事では「泣くこと」と「ストレス」の関係についてまとめますので、ぜひ参考にしてみてください^^
涙の役割とは
目がストレスが溜まっている時以外にも、日常生活をしていて自分の感情とは関係なく涙が出る時は多々あります。
そもそも、涙は何の役に立つのでしょうか?
本来、涙には目の乾燥を防いだり、目に入った異物を取り除いたりと目を保護する役割があると言われております。
他にも、目の表面に栄養を補給したり、目のレンズを綺麗に流すことに役立っており、涙には大切な役割があります。
しかし、ストレスが溜まっている時に出る涙は、目を保護する役割というだけでは説明がつきません・・・
悲しい時やストレスが溜まっている時に涙が出るのは体の防衛反応
ストレスを感じている時やストレスが溜まっている時というのは、自律神経の「交感神経」が優位な状態になります。
交感神経というのは自律神経の1つで、主に日中の活動している時に活発に働く神経です。
しかし、交感神経が優位な状態が続く、つまり、体の緊張状態が続くと体が壊れてしまいます。たとえば、寝ずにぶっ続けで仕事すると体はもちませんよね。
ストレスが溜まって交感神経が優位な状態が続くと、本能的に体は「副交感神経」を優位な状態にしようとします。副交感神経も交感神経と同様に自律神経の1つで、寝ている時やリラックス時に活発になる神経です。
そして、ストレスが溜まると体が防衛反応として、涙を流して強制的に副交感神経が優位な状態にして、自律神経を整えようとします。
ストレスが溜まると突然涙が止まらなくなったり、ふと涙が出るのは、自分の意識とは関係なく体が自分を守ろうとしているからなのです。
ストレスに関係するのは悲しい時や感動した時の涙!
涙には、
(1) 普段生活している時に流す涙
(2) 感動している時に流す涙
(3) 悲しい時や悔しい時に流す涙
の三種類の涙があるかと思います。
実は、それぞれの涙によって成分が違い、(2)(3)で流す涙には、(1)よりもストレスに関係する成分が含まれております。
つまり、悲しい時や感動した時の涙には、ストレスと深い関係があるということです。
それでは、悲しい時や感動した時の涙にはどういった成分が含まれているのでしょうか・・・
涙の中にはストレスに関係する物質が含まれている
悲しい時や感動した時の涙に含まれるストレスに関係する成分は、脳から分泌される「プロラクチン」副腎皮質刺激ホルモンの「ACTH」「コルチゾール」といったものです。
この中でも特に、コルチゾールはストレスホルモンとも呼ばれており、ストレスが溜まっている時に多く分泌される物質です。
また、泣くことでエンドルフィンという鎮静作用の強い脳内ホルモンが増加するとも言われております。エンドルフィンには苦痛や悲しみを和らげる働きがあります。
悲しい時や悔しい時、感動した時に出る涙は、ストレス物質を排出して、苦痛や悲しみを緩和する物質を増やす重要な役割もあるのです。