喜び、怒り、哀しみ、悔しさなど、様々な感情から生まれる涙。
みなさんは、最近どんなことで泣きましたか?
仕事で成功した時の喜びや失敗した時の悔しさ、大切な人との別れの寂しさ・・・人によって涙の理由は様々ですが、実は、この「涙」には種類があり、流れ出る成分も様々ということはご存知でしょうか。
涙は感情によって変化して、それぞれ役割や効果も異なります。
これまで、泣くことがもたらす健康効果やうつ病と泣くことの関係など、「涙」に関することをまとめてきましたが、本記事では涙の種類や成分について調べたことについてまとめていきたいと思います。
涙の種類
基礎分泌の涙
基礎分泌の涙は、感情などにかかわらず常に目に流れてている涙で、目の潤いを保つための涙です。
基礎分泌の涙の量は、目薬一滴の約4〜7分の1(2〜3ml)と言われており、ごく少量の涙です。ドライアイで涙の量が減ると、この貴重な基礎分泌の涙の量が減って、目が疲れたり、ゴロゴロするというわけです。
また、目の乾燥を防ぐという役割以外にも、角膜に必要な栄養素や酸素、たんぱく質などの成分を運ぶ役割もあります。
刺激分泌(反射分泌)の涙
目にゴミが入った時、玉ねぎを切った時など、目や鼻などに何らかの刺激によって分泌される涙を刺激分泌の涙と言います。
他にも、強い光を見た時、目に痛みを感じる時、目がかゆい時に出る涙も、刺激分泌の涙であり、涙の量は目から溢れ出るほどの量です。
刺激分泌の涙は反射的に出る涙なので日常でもよく出る涙ともいえるでしょう。
情動性分泌の涙
悲しい時、嬉しい時、感動した時に出る涙のことを情動性分泌の涙と言うようです。刺激分泌の涙と一括りにされることもあります。
情動性分泌の涙のメカニズムは、未だに科学的に解明されていない部分も多く、脳が発達している人間にしかでない涙だと言われております。
また、怒った時の涙と嬉しい時の涙は味が違うと言われております。
怒った時の涙は、交感神経が刺激されるため、ナトリウムが多く含まれておりしょっぱくなると言われております。
その一方で、嬉しい時の涙は、副交感神経が刺激されて出る涙であるため、水分が多くなり、その分涙の塩分は薄くなると言われております。
そして、感動している時に出る涙や悲しい時に出る涙には、脳から分泌される「プロラクチン」副腎皮質刺激ホルモンの「ACTH」「コルチゾール」といった成分が含まれており、精神的な安定やストレス解消効果が期待できます。