「最近、全く食欲がない・・・」
「好きな物を見ても食べたいとは思わない・・・」
その食欲不振、もしかすると心が危険サインを出しているからかもしれません。
食欲不振が伴う病気は様々ありますが、うつもその1つ。
気持ちがうつ状態になると、何もヤル気が起きなかったり、物事から関心がなくなるだけでなく、「全く食欲がない」という声も少なくありません。
そこで、本記事ではうつ状態になると、どのようにして食欲がなくなっていくのか段階を追って見ていきたいと思いますので、自分の症状と照らし合わしながらご覧ください。
段階①:お腹は減っているけど、食べたいとは思わない
食欲がなくなるはじめの段階は、お腹は減っていると感じるけど、食べたいという欲が薄れていっている状態です。
この状態は、仕事でミスをしたり、家庭でトラブルが起こった時に食べる気分になれないというのと似ていますね。
この段階では、まだ少しストレスを感じているだけであって、普段の日常生活でも起こりうる症状です。
段階②:好きなものを見ても、何も感じない
普通は大好物を目の前にすると食べるのが楽しみでしょうがないですよね。
実際、好きなものを食べている時は幸せを感じるホルモンが出ているため、大好物の物が目の前にあると、脳が幸せを感じるために食欲が沸いて出てきます。
しかし、うつ状態が進むと、前まで大好物だったものが目の前にあっても食べたいと思わなくなります。
人によっては、頭の中で「何を食べても変わらないでしょ」という思考が働いていることがあります。
段階③:食べることに興味がなくなる
好きなものを見て何も感じなくなると、次に訪れるのは食への無関心です。
うつ病には「物事に興味がなくなる」といった症状が現れますが、食自体にも興味がなくなります。
食べても幸せを感じれない状態を考えると、食べることに興味がなくなっても無理もありません。
食べることに無関心になると、次第に「食欲がないし、食事の必要性も感じられない」「無理して食べる必要があるのか」と考えるようになり、うつ状態が進んで不安感や喪失感が強くなると「別に生きたいとも思わないから、食べなくても良い」とも考えるように・・・。
段階④:何を食べても味がしない
ここまでの段階までは食べたいと思わないけど、物を食べると何の味かはわかる状態です。
しかし、さらにうつ状態が進むと次第に何を食べても味がしなくなってきます。
これはいわゆる「味覚障害」というもので、うつ病には味覚障害が伴うケースも数多く報告されております。
うつ状態の時には脳内の神経伝達物質が不足してしまっており、それが原因で脳の情報伝達がうまくいかず、その結果、味を正確に認識することができなくなるのです。
また、味覚障害はうつ病以外にも、ストレスが原因であったり、口腔内の感染症や乾燥であったり、カルシウムや亜鉛、マグネシウムなどのミネラル不足でも起こると言われております。