親離れをしたいと思いながらも、親離れをすることができない・・・
そんな相反する気持ちを抱いている大学生が多いのではないかと思います。
また、親離れができているようでできていない大学生も多く見かけます。
親離れができる人、できない人、それぞれの人で何が異なるのでしょうか。
親離れができない理由は何なのでしょうか。
今回は、親離れができない大学生に向けて、親からの自立とは一体どういうことか?ということについて考えていきたいと思います。
それでは、最後までよろしくお願いします^^
親離れ = 自立すること?
親離れ = 自立すること
と考えている方も多いのではないでしょうか。
親に頼らずに、自分自身の力で生きていくことが親離れであると言われると、確かにその通りだと思います。
しかし、「自立すること」の意味が漠然としているので、あまりピンとこない部分もあります。
自立することというのは、どういう意味を含んでいるのでしょうか・・・。
「自立すること」とは一体どういうこと?
「親から自立している状態はどういう状態?」
と聞かれるとはっきり答えられますでしょうか。
答えとして考え付くのは、
「親に頼らずに生きてける状態」
「親の支援がいらない状態」
「自分1人でも生活できる状態」
どれも同じような意味であり、自立するという意味では正しいと思います。
ただ、どれも漠然としており、結局、自分が自立している状態であるかあいまいになっていると思います。
さて、より具体的に自立に考えるために、ここで自立の種類を整理してみましょう。
・経済的自立
・身体的自立
・精神的自立
上のように3つの種類で分けられると思います。
これらの自立がどういう状態か改めて考えると、以下のようになるのではないでしょうか。
・経済的自立 = 自分の残りの人生において、経済的に親の支援がいらない状態
・身体的自立 = 自分の残りの人生において、身体的に親の支援がいらない状態
・精神的自立 = 自分の残りの人生において、精神的に親の支援がいらない状態
このように分類分けをすると少し具体的になったのではないかと思います。
続いて、それぞれの自立について見ていきましょう。
経済的自立
小学生、中学生、高校生の頃に、自分でお金を稼いで生きてきたという人は、ほとんどいないと思います。
学校に行くにしても、遊ぶにしても、食べ物を食べるにしても、服を買うにしても、親のお金が必要となり、子供はある程度、自由に生活できていたのではないかと思います。(裕福な家庭と貧乏な家庭の差はありますが)
大学生ぐらいの年になると、自分自身でアルバイトや企業で働いて、自分で稼いだお金で遊んだり、生活をするようになる人も少なくはないと思います。
また、中には、多額の奨学金を借りて、大学に通い、将来借りたお金を返すという人も多くいると思います。
家賃、水道光熱費、学費、生活費、そして遊ぶお金を自分で稼いだお金で払っているから、経済的自立はしていると考える大学生も多くいると思います。
はたして、これは本当に経済的自立をしているといえるのでしょうか・・・。
個人的な意見としては、確かに経済的に親の支援がいらない状態なので、一時的には経済的自立をしているといえると思います。
経済的自立 = 自分の残りの人生において、経済的に親の支援がいらない状態
しかし、
経済的自立 = 自分の残りの人生において、経済的に親の支援がいらない状態
初めの方に書かれている太字の部分を満たしておりません。
今アルバイトなどで稼いで自分一人で生活している大学生に、将来自分はお金に困ることはないかと聞くと、自信を持ってYesと答えられる人は少ないと思います。
もちろん、未来は誰にもわかりませんので、残りの人生において、経済的に親の支援がいらないと言い切ることは難しいと思います。
しかし、自分で一人で稼げる力を身につけたと思えるほどの自信と確信、そして結果があれば、それは経済的自立と言えるのではないでしょうか。
身体的自立
身体的自立は、どちらかというと、体に障害を持っていたりして、介護が必要であったり、誰かの補助が必要となる方に関わることだと思います。
病気を持っていない大学生は、身体的に自立していると考えられます。
ただ、ある日突然、病気になり、親に補助してもらうようになるなんてこともあるので、一概に身体的に自立しているとは言えないと思います。
なので、たとえ病気になったとしても、自分一人でどうにかする、親にサポートしてもらわないという人は、完全な身体的自立と言えるのではないでしょうか。
精神的自立
自分は親にも頼らず、精神的に自立をしている!
と言い切れる大学生はどれほどいるでしょうか。
多くの大学生は、自分は精神的には自立をしていると感じているのではないでしょうか。
では、精神的に自立をしていると思っている人は、なぜ自分は自立しているのかを考えてみてください・・・
精神的に自立をしているか否かのはっきりとした線引きをするのは難しいと思います。
なので、ここで精神的に自立している人は、どのような人なのかを考えてみましょう・・・
個人的な見解としては、
親に依存していない人
だと思います。
漠然としていると思いますので、少し掘り下げて考えていきましょう。
親に依存していない人というのは、経済的な面、身体的な面で親に依存をしていないと言っている訳ではありません。
ここでは、
親に依存していない人 → 1人でも安心して生きていける人
というなニュアンスで親に依存していない人と言っています。ここで「安心」という言葉がキーワードとなっております。
経済的な面の角度で見てみると、アルバイトなどをしながら生活をしている大学生の人たちは、自分たちがお金に苦労しながらも親に頼らずに生活をしていると思っているのではないでしょうか。
現時点だけをみると確かに、経済的な面では親に頼らず生活をしているかもしれません。(※厳密には経済的に自立しておりません)
ただ、それは親という心の支えがあって成り立っているのではないでしょうか。
たとえば、生活が苦しくなり、アルバイトだけでは間に合わなくなったとしても、親がどうにかしてくれる、学費なら最悪出してくれるのではないか、という風に、最終的には親が助けてくれるという安心感があった上で成り立っている場合があります。
要するに、苦しくなったらどうにかしてくれる人がいるという安心感という名の心の保障があるということです。
大学生の方に考えていただきたいこととしては、仮に両親がこの世を去った状況で、
安心して大学に通えますか?
安心して一人暮らしができますか?
安心してお金を使って遊びたい放題できますか?
安心してアルバイトができますか?
恐らく、安心して生活ができるという人は、ほとんどいないのではないでしょうか。
もちろん、親に頼ることができない状況下で、精神的な負担を感じつつも苦労しながら学生生活を送っている人もいると思います。
つまり、精神的に自立している人というのは、
親との精神的な依存関係が一切なく、1人でも安心して生活ができる人
であると考えます。
大事なのは精神的自立!?
今回は、親からの自立というのは一体どういうことかを考えてきました。
この記事を読んで、自分自身を振り返ると、親から自立できていないと感じる人が多くいるのではないでしょうか。
ただ、逆説的に言えば、ここで書かれていることを満たせば、親から自立していると言えるのではないでしょうか。
今回は、経済的自立、身体的自立、精神的自立、とそれぞれ考えてきましたが、この中で、精神的自立が一番難しいのではないかと思います。
なぜなら、子供は、無意識のうちに親から安心感を与えられているからです。
そして、精神的に自立することにより経済的、身体的に自立しやすくなるので、精神的自立は一番大事な自立でもあります。
親に依存することなく、安心して一人で生きていける人(精神的自立している人)が、経済面、身体面において親に頼る人生を送ることはありえるのでしょうか?