うつ病で薬を服用している時、
「薬では症状が治まる気がしない・・・」
「薬代や診察代がもったいない・・・」
「このままずっと薬を飲み続ければならないのだろうか・・・」
と思うことはないでしょうか。
うつの薬は効果がないことはありませんが、飲めば必ずしも治るというものでもありません。うつの患者さんの中には、薬が効かないケースも少なからずあります。
そうした中、やはり考えるのは、
「薬に頼らずに、自力でうつを治す方法はないの?」
ということではないでしょうか。
自力で治せれば、診察代は別として薬代はかかりませんし、何より薬漬けの心配がなくなりますよね。
そこで、本記事では自力でうつを改善するためのポイントを簡単にまとめますので、ぜひ参考にしてみてください。
うつを自力で改善するための三カ条
食事の栄養に気を遣おう!
うつ病や自律神経失調症といった心の病の原因に、栄養不足が挙げられます。
うつ病の時、人間関係や仕事の不安、緊張、家庭内トラブルといった精神的なストレスに目が行きがちです。
しかし、精神的ストレスがストレスのすべてではありません。ストレスには他にも病気や怪我が要因となる「肉体的ストレス」、騒音やほこりなどが要因となる「環境的ストレス」、そしてお酒やタバコ、食事が要因となる「化学的ストレス」があります。
つまり、栄養不足はストレス(化学的ストレス)になりえるということです。
栄養がうつ病のすべての原因とは言えませんが、精神的なストレスや化学的ストレスなどの様々なストレスが絡み合ってうつ病を引き起こしている可能性はあります。そういったことから、栄養の過不足には気を遣うことはうつの改善につながるのです。
不足しがちな栄養としては、「ビタミンA」や「ビタミンB1」「マグネシウム」「鉄分」といったものがあります。
運動する習慣をつけよう!
運動をした後、いい汗をかいて気持ちがスッキリすることはないでしょうか?
これは、感覚的な話ではなく、きちんとした医学的な理由があります。
運動をすると、脳の前頭前野や海馬と呼ばれる部位の体積が増え、血流が増加し、BDNF(脳由来神経栄養因子)が増加することが多くの研究で明らかにされています。これが運動がうつ病の治療に良いと言われる医学的な理由です。
(中略)
BDNFはその名の通り「神経の栄養」のようなもので、脳のBDNFが多くなると脳の神経が新生が活性化されることが分かっています。すると、セロトニンやノルアドレナリンなどを分泌する神経も増えるため、脳のセロトニン・ノルアドレナリンも増えていき、うつ病を改善させてくれるのです。
また、思いっきり運動をした日にぐっすりと眠れた経験をした人も多くおられるかと思いますが、運動によって身体を疲れさせることによって夜の睡眠が深くなります。
うつ病は不眠を伴うケースが多いので、睡眠が深くなることはうつの改善には効果的です。
つまり、運動を行うことで、脳のBDNFが増えたり、眠り深くしたり、食欲を改善する効果が期待できるのです。
日中は、光を30分以上浴びるようにしよう!
うつの時、家に引きこもりっぱなしで外に出る機会も減るかと思います。
しかし、引きこもって太陽の光を浴びない生活を続けるのはうつの悪化につながる恐れがあります。その理由は、太陽光は「セロトニン」と呼ばれるホルモンの分泌に関わりがあるからです。
セロトニンというのは、人の精神面に大きく影響する神経伝達物質の1つです。セロトニンの働きによって心の安定が保たれているわけですが、逆にセロトニンが不足すると気持ちが不安定になったり、肩こり、腰痛、倦怠感につながると言われております。
そういったことからセロトニンは、「幸せホルモン」とも呼ばれております。
そして、太陽光はセロトニンを正常に分泌するのに役立っており、反対に太陽光を浴びないとこのセロトニンが不足してしまい、気持ちが沈んだり、イライラしやすくなったり、心が不安定になる可能性があります。
また、太陽光を浴びることで、睡眠を促す「メラトニン 」というホルモンの分泌を抑制する働きもあるので、生活習慣が乱れがちなうつには効果的です。
うつの時は「外に出る気分じゃない・・・」「動きたくない・・・」といった状態でありますので、無理をしない程度に1日30分は太陽の光を浴びるように心がけてみませんか?
まとめ
本記事では、自力でうつを改善するためのポイントをまとめましたが、いかがだったでしょうか。
うつの時は何に対してもヤル気が起きず、いつも体と心が疲れた状態であるので、薬に頼らずにうつを改善することは、簡単なことではありません。
しかし、もし薬に頼る日々に疑問を感じており、少しでも自力で改善したい気持ちがあるのであれば、「栄養」「運動」「光」の3つのことを頭の片隅に入れておいても損はないでしょう。