うつ病の時、住み慣れた土地を離れて新たな環境に身を置く『転地療養』で気持ちをリフレッシュさせたいと思う人もいるのではないでしょうか。
転地療養で環境を変えれば、ふさぎこんだ気持ちが明るくなったり、気分転換にもなる気がしますよね。
しかし、同時にうつ病の時に転地療養として旅行に行ったり、環境を一気に変えることは問題ないのか心配になりますよね。また、そもそも転地療養はうつ病に効果があるのか気になるところです。
そこで本記事では、うつ病と転地療養の効果について調べたことをまとめます。
転地療養がうつ病に効果がある確証はない?!
まず、転地療養がうつ病に効果があるか否かという疑問に対する答えとしては「効果があることもあるけど、効果がないこともある」というのが答えになります。
というのも、気分転換すれば必ずうつが改善されるわけではないからです。
転地療養が気分転換に良いことには医学的な理由があるようなのですが、それが直接うつ病に効果を与えるかと言われる必ずしもそういうわけではありません。
そもそも、うつ病は複雑で難しい心の病気であり、気分転換1つですぐに治る病気というわけではありません。
旅行などでリフレッシュできたとしても、帰ってきたら気持ちがまた沈んで…みたいな人もいて、転地療養がうつ病に必ず効果があるかと言われるとYESとは言い切れないでしょう。
しかし、人によっては転地療養による改善効果が期待でき、病院の先生によっては「気分転換に旅行なんて行ってみてはどうですか?」と提案する先生もいるようです。
転地療養は自分でできるメンタルヘルスケアの1つとされている?!
転地療養がうつ病に効果があるかどうかは置いといて、転地療養が気分転換に良いのは確かです。
というのも、普段と違った環境に身を置くことによって五感が刺激されて脳内物質の分泌や消化器官の働きが整えられ、ホルモンバランスや自律神経系に良い影響をもたらすということがわかっています。
よく海や山が見渡せる温泉に入ると心身がリフレッシュされる感じがするのはこのため。
実際、全国健康保健教会の「協会けんぽ」でも、転地療法が自分でできるメンタルヘルスケアの1つとしています。
うつ病に必ず効果がある保証はありませんが、気分転換をするという意味では転地療法はもってこいの治療方法と言えるでしょう。
転地療養を承諾する企業も存在する
現在、国内の企業の多くはメンタルヘルス管理の理解がないせいか、うつ病の時に旅行に行ったりすると「病気なのに元気があるじゃないか」「旅行に行く元気があったら働けるのでは?」とあまり良い顔がされないのが現状のようです。
しかし、大企業や外資系の企業など、企業によっては転地療養を認めている企業も存在するのも確かで、今後そういった企業が少しずつ増えていくことが予想されます。
特に、職場の人間関係や長時間労働などが原因でうつ病になった場合、転地療養で海外に移り住むように望まれるようになってきており、今後一層、転地療養がうつ病治療のベターな方法になっていくかもしれませんね。