予定の起床時間よりもずっと早く目が覚めてしまって、再び眠ろうにも眠れなかったり、しばらくしてから眠っても浅い眠りになってしまう・・・このような症状を「早期覚醒」といいます。
早期覚醒の原因は、前回の記事で書きました通り、加齢に伴う睡眠リズムの変化であったり、うつ病が関係していることなどが挙げられます。
早期覚醒は不眠症の一種とされておりますが、必ずしも治療の必要性があるわけではなく、人それぞれに合わせた対策を打つことで、早期覚醒の改善を図ることも可能です。
そこで、本記事では早期覚醒の対策をご紹介していきたいと思います。
目次
早期覚醒を改善するための対策5選
早期覚醒が深刻化すると睡眠の質が大きく下がってしまい、日中に眠たくなったり、頭がぼーっとしたり、集中力が低下したりと、1日のパフォーマンスに悪影響を及ぼします。
ここでは、早期覚醒を改善するための対策を5つ紹介しますが、どれも簡単に実践できる対策なので、ぜひ気軽に試してみてください^^
睡眠環境を整えよう!
睡眠環境を整えることで、早期覚醒を防ぐことができます。
たとえば、人間を目覚めさせる強い刺激として「光」が挙げられますが、カーテンから光を差し込まないように遮光カーテンを使うことによって、朝日を防いで、朝早く起きてしまうことを防ぐことができます。朝日を浴びることは、寝起きを良くするのには効果的ですが、早期覚醒には逆効果となります。
他にも、周りの音を防ぐために、防音シート、防音カーテンを使って、騒音によって目覚めてしまうことを防いだり、エアコンの設定温度は夏場には25〜28度、冬場には18〜22度に設定し眠りに良い室内温度を保つことによって、暑すぎたり、寒すぎたりして目が覚めてしまうことを防ぐことができます。
朝早く起きた時は、強い光を浴びないようにしよう!
太陽の光は、睡眠ホルモンの「メラトニン」の分泌を抑制するので目覚めを良くするためには効果的ですが、早朝覚醒には逆効果です。
たとえば早朝覚醒が起きた時、やることがないからといって、電気をつけて家事をしたり、外に出て運動をしたりして強い光を浴びてしまうと、起きた段階で体内時計がスタートすることになってしまい、次第に体が「朝の○時に起床」ということを覚えていってしまいます。
早朝覚醒には、朝起きる時間を遅らせて、夜眠くなる時刻を遅らせる必要があるので、早朝覚醒で朝早く起きてしまう時は、遮光カーテンやサングラスを使ったりして太陽の光や電気などの強い光を浴びないようにしましょう。
日中や夕方に光を浴びるようにしよう!
日中に光を浴びるようにすることで、体内時計のリズムを正常に整えることができます。
そのため、早朝覚醒で朝早く目が覚めてしまって、夜早く眠る習慣の改善には、日中に光を浴びるのは効果的です。
また、朝に光を浴びない代わりに夕方に強い光を浴びて、日が落ちたあとでも体内時計が昼が続いていると錯覚させることで、夜眠る時間を遅らせて、その分朝の起きる時間を遅らせることができるので、夕方に光を浴びることも早朝覚醒の改善に役立ちます。
積極的に運動をするようにしよう!
年齢が上がるにつれて、日中の活動量が減る傾向にあり、身体的な疲れも少なくなってしまうため、「脳は疲れているけど、体は疲れていない」といった状態になりやすくなります。その結果浅い眠りが増え、深い眠りが減ってしまいます。そのため、深い睡眠を得るためには、体をある程度疲れさせる必要があります。
つまり、日中の活動量を増やして体を疲れさせることにより、深い眠りを増やすことができて朝早く目覚めてしまうことを防ぐことができます。
いきなり激しい運動をするのは、体に大きな負担がかかるので、まずは夕方から夜にかけて、ジョギングやウォーキングなどの軽い有酸素運動を30分程度することから始めると良いでしょう。
寝る前、脳が興奮することは避けるようにしよう!
寝る前に脳が興奮状態だと、眠りが浅くなって早期覚醒が起きやすくなります。
たとえば、スマホやパソコンが発する「ブルーライト」は強い光であるため、寝る前にスマホやパソコンでインターネットやゲームをしたりすると脳が興奮状態になって眠りが浅くなることがあります。
深い眠りにつくためには、寝る前は気持ちを落ち着かせてリラックス状態になっていることがベストです。
なので、寝る前は読書をしたり、ストレッチをしたり、静かな音楽を聴いたりすることで、リラックス状態を導くようにしましょう。
寝る前のリラックス法について詳しく知りたい方は、以下の記事をぜひ参考にしてみてください^^
まとめ
ここまで、早期覚醒を改善するための対策について紹介してきましたが、何かピンときた対策はありましたでしょうか。
ここで、早期覚醒の対策を振り返りたいと思います。
2 朝早く起きた時は、強い光を浴びないようにしよう!
3 日中や夕方に光を浴びるようにしよう!
4 積極的に運動をするようにしよう!
5 寝る前、脳が興奮することは避けるようにしよう!
早期覚醒の症状が深刻化すると、睡眠の質が大きく低下して、日中に眠たくなったり、集中力が低下したり、頭がぼーっとしたりなど、日常生活にも支障をきたすことがあります。
早期覚醒の症状がひどくなるその前に、ぜひ今回ご紹介した対策を踏まえて、早め早めに対策を打っていきましょう!