前回は、中学の「部活」に焦点を当ててストレス原因について考えていきました。
今回は、中学の授業についていけないことが子供にとってストレスになるのかどうかについて考えていきたいと思います。
それでは、最後までよろしくお願いします^^
授業についていけなくなるということは・・・
中学の授業は、小学校の授業と比べて、学ぶ内容の難易度が高くなります。
中学校と小学校の学ぶ内容の差から、授業についていけなくなる子と授業についていける子がはっきりと分かれるようになります。
勉強をきちんとしてきた子や小学校から私立に通い、中学の授業を先取りして勉強してきた子供や塾に通って勉強している子供にとっては、授業についていけなくなることは少ないと思います。
しかし、それ以外の子の中で、授業のハードルが途端に上がり、内容についていけなくなる子も少なくはありません。
ここで、授業についていけなくなるということは、子供にどのような影響やストレスを与えるのか考えてみましょう。
劣等感を感じるようになる
「周りの人は、授業についていけているのに自分だけ・・・」
という風に授業についていけている他人と授業についていけない自分を比較して、劣等感を感じるようになります。周りに授業がついていける人ばかりであるほど、その分、劣等感も強くなります。
加えて、勉強以外に自分が得意と思えることがなければ、勉強を通じて劣等感を感じると、他の人よりも劣等感を強く感じることとなります。
反対に、自分が得意と思えることが1つ以上あれば、たとえ勉強を通じて劣等感を感じても、その劣等感はそこまで強くないと思います。
劣等感は、自己効力感、自己肯定感の低下にもつながり、ストレス原因でもあります。それらの低下は、他のストレスを引き起こす場合もあります。
親、先生から見放される感覚を覚える
子供は潜在的に他の人からの愛情や承認を求めています。
一般的に、勉強ができる子ほど、勉強を通じて褒められる回数が多く、勉強ができない人ほど、勉強を通じて褒められる回数は自然と少なくなります。
加えて、勉強ができないことで、親、先生が冷たい反応をすると、子供は愛情や承認を得られていると感じられないと思います。
子供が親や先生から愛情や承認を得られていないと感じることは、見放される感覚を持つことにほぼ等しいことでもあります。
そして、それは自己効力感、自己肯定感の低下につながる可能性があり、子供の精神的ストレスの原因ともなりえます。
授業についていけない子供はどうなる?
授業がついていけなかったり、勉強ができない場合、劣等感、愛情や承認を得られないと感じるようになり、自己効力感や自己肯定感が低下する可能性があることをここまで見てきました。
そういった子供は、一体どのようになっていくのでしょうか・・・
大きく3つに分かれるのではないかと思います。
1 授業ができるようがんばる
2 他の得意となることをがんばる
3 他の得意となることを見つけようとする
1について、授業についていけないという事実を認めつつ、授業についていけるよう努力する子供のことを指します。
例えば、授業についていけないのであれば、授業の受け方、勉強の方法を変えたり、勉強量を多くすることにより、授業についていけるように努力します。
2について、授業についていけないが、他の得意なことや興味のあることがあるので、そっちの方に努力を注ぎ込む子供を指します。
例えば、プログラミングが得意な子供であれば、授業はほったらかしで、プログラムに関することだけに注力する子や部活が得意であれば、部活により力を入れるようになります。
3 について、授業についていけなく、他にも得意なことや興味のあることがない子供のことを指します。
例えば、授業についていけない、他に得意なことがないので、新たにバンドを始めたり、演劇を始めたりして、自己効力感、自己肯定感を高められることを探そうとします。
ここまで見てきたように、劣等感を感じることがすべての子供にとって悪いことではありません。
多くの子供は、劣等感を拭い去るために、子供自身で考え行動しているのではないでしょうか・・・。