ストレスホルモンの”コルチゾール”の働きを簡単にまとめてみた

病院の先生の話や薬の成分、健康診断の結果などで「コルチゾール」という言葉を耳にしたり、目にしたりすることもあるのではないでしょうか。

コルチゾールは、メラトニン、セロトニンといったホルモンと同様に、睡眠やストレスと深く関わるホルモンです。

本記事では、そのコルチゾールの働きを簡単にまとめたいと思います。

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コルチゾールとは

コルチゾールとは、副腎皮質(※)から分泌されるホルモンのことです。

※副腎皮質・・・左右の腎臓の上に帽子のように乗っている副腎の皮の部分

コルチゾールは、私達に馴染みのある言葉では「ステロイド」と呼ばれているもので、主にストレスを感じている時や血糖値が低い時に反応して分泌されます。

そういったことから、コルチゾールはストレスホルモンとも呼ばれております。

本来、コルチゾールは人間のホメオスタシス(恒常性)を保つよう働きますが、コルチゾールの分泌量が慢性的に高くなったり、低くなったりすると人体に悪影響を及ぼす場合があります。

コルチゾールの働き

血糖値のバランスを保たせる

まず、コルチゾールの働きとして挙げられるのが血糖値の維持です。

コルチゾールは、低血糖時に肝臓での糖新生(※)を促すことで、血糖値のバランスを保つよう働きます。

※糖新生・・・血中のブドウ糖の量が低くなった時、肝臓でブドウ糖を作り出す仕組み。

正常のコルチゾールの分泌量であれば血糖値の維持に貢献しますが、慢性的にコルチゾールレベルが高くなると、血糖値が上昇して高血糖をもたらす場合があります。反対に、コルチゾールレベルが低すぎると低血糖をもたらしてしまいます。

抗ストレス作用

コルチゾールは、ストレスに反応して分泌されます。分泌されたコルチゾールは交感神経を刺激して体の緊張状態を保たせます。そして、緊張状態を保たれることによって、脈拍や血圧を上昇して、一時的に運動機能が上がったり、脳が覚醒状態になります。

つまり、コルチゾールは、危険から身を守るための「臨戦態勢モード」を作る一翼を担っているということです。

しかし、慢性的なストレスによってコルチゾールレベルが高くなりすぎると、交感神経を刺激し続けることになりますので、自律神経の乱れにつながります。

免疫力を抑える

先で書いた通り、コルチゾールは危機的状況下において働きを見せます。

危機的状況に置かれると、エネルギー切れにならないよう溜めておく必要があります。そのため、コルチゾールは、短期的に体内の免疫作用(炎症など)を抑えることで、活動エネルギーは確保するよう働きます。

もっと具体的にいうと、危機的状況というのは、現代でいうところのストレスにさらされている状況のことです。

ストレス下にある時はコルチゾールが分泌されるので、免疫力が低下して、体内に最近やウイルスが入りやすくなり、病気になりやすくなります。

脂肪の分解を促進する

コルチゾールは、血糖値を抑制するインシュリンの作用を抑制して、脂肪分解作用を促進する働きをします。

脂肪を分解することで、糖分が不足している組織のエネルギーとして供給されます。

また、タンパク質で筋肉を合成したり、筋肉を分解して肝臓でグルコース作ったりすることで体内のバランスが保たれていますが、コルチゾールレベルが高いと、筋肉の合成が抑制されます。

極端なコルチゾールレベルは脳や睡眠に影響する!?

ストレスが長期化して、コルチゾールレベルが高い状態が続くと、「海馬の萎縮」や「脳細胞(ニューロン)の減少」「入眠障害」など、脳や睡眠に影響が与えられると言われております。

逆に、副腎が疲弊してコルチゾールレベルが低すぎると、アドレナリンやノルアドレナリンの分泌が抑えられて、無気力や無関心な状態になったり、不安感が強まったり、中途覚醒や熟眠障害を引き起こす場合があります。

このことから、コルチゾールはうつ病や自律神経失調症といった、心の病とも深い関係があるとうかがえます。

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