うつ病にかかりやすい人というのは、症状に気付かない、もしくは気付いていても「もっと自分は精神的に強くならなければ!」と心にムチを打って無理を重ねてしまいがちです。
もしうつの症状に心当たりのある方は、これから書くうつの初期症状を参考に自分のメンタルヘルスの状態を意識することから始めてみてはいかがでしょうか。
目次
うつ病に伴う7つの初期症状
理由なく、突然涙が出てくる
仕事中、家事・子育て中、1人になった時に、特に何か理由なく涙が出るのは心がSOSを叫んでいる時かもしれません。
一般的に、涙は不安や緊張、ストレスなどで活発に働く交感神経を抑えるために、副交感神経を優位にして心身をリラックスさせる働きがあると言われております。
通常であれば、感動する映画や本を見た時や悲しいことがあった時に涙が出ることはあると思います。
涙を流すこと自体は悪いことではありませんが、うつの初期症状の場合だと自然と涙が流れたり、ふとした瞬間に涙がこぼれたりと、通常では考えられない場面で涙が出てくることがあり、症状の度合いによっては涙が止まらなくなってしまう場合もあります。
眠れない、夜中もしくは、朝早く目覚める
うつ病に伴いやすい症状が不眠症。
不眠症には夜なかなか眠れない「入眠障害」、夜中に何度も目覚める「中途覚醒」、朝早く目覚める「早朝覚醒」、寝ても寝ても寝たりない「熟眠障害」があります。
この中で、うつの症状として現れやすいのが入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒です。特に中途覚醒や早朝覚醒は症状としてわかりやすく、普段の生活では起こりづらいことなので、自覚しやすい症状といえるでしょう。
そして、不眠の症状が続くと、身体の疲れが抜けず日々の疲労が蓄積するので、仕事の質が下がったり、集中力・注意力の低下などにつながりやすいです。
頭痛、めまいがする
うつの典型的な初期症状としては頭痛やめまいがあります。
これらの症状は、不安や緊張、ストレスなどが引き金となり、自律神経系の異常によって引き起こると言われております。
一時的な頭痛・めまいであれば、日頃の生活でも起こりえることですが、慢性的な頭痛、仕事中、家事、子育ての最中に、突然と頭が揺れる感覚を覚える場合は注意が必要です。
動悸や微熱が続く
長期間、ストレス状態が続くと動悸や微熱が続く場合があります。
動悸や微熱は自律神経失調症の症状でもあり、うつになると、心のバランスはもちろん、身体のバランス(自律神経のバランス)も崩れてしまうことがあります。
ただ、動悸や微熱が伴う病気は他にも多くあるので、この症状が現れたからと言って、必ずしもうつ病とは限りません。
だるい、ヤル気が出ない
うつ状態の時は、心のエネルギーが足りていない状態です。
そのような状態だと、いつも疲労感や倦怠感を感じたり、何をやるにしてもヤル気が出なかったりします。
また、本人自体は「ヤル気を出さなきゃ」と思っているにも関わらず、症状が改善されないのが特徴です。
症状がひどくなってしまうと、身体を起こしたり、服を着たりするのも億劫になってしまい、日常生活にも支障が出てきます。
食欲が沸かない
食欲低下は、うつ病の初期症状としてよく見られる症状です。
たとえば、「食べ物の味がしない」「好きなものを見ても、食べたいと思わない」「食べることすら面倒」といったような症状が出ている人は、この初期症状が現れているかもしれません。
これは消化機能が低下していることから引き起こされる症状で、この食欲不振が続いてしまうと、一ヶ月で5、6キロのペースで痩せていきます。
思考力・集中力が低下する
思考力や集中力の低下もうつの初期症状として現れます。
以前は普通にこなせていた作業でも、作業に集中する時間が短くなったり、物事に対して深く考えるのが難しくなったり、自分の考えや頭の整理ができなくなって能率が下がってしまうことがあります。
また、思考力が下がることによって、普段会話できていたことが難しくなって口数が減ったり、無口になってしまう傾向もあります。