憂鬱感や不安感は誰しも1度は経験したことのある感覚ではないかと思いますが、程度は人によって様々です。
一時的な憂鬱感や不安感であれば休息や少し気晴らしすれば済む話かもしれませんが、慢性的に憂鬱感や不安感が抑えられない場合はそう簡単な話ではありません。
そこで、本記事では憂鬱感、不安感が抑えられない原因や考えられる病気についてまとめますので、気分の落ち込みが続いている方は、ぜひ今の自分の状態を整理するのに役立ててみてください。
目次
不安感や憂鬱感のもとになりえる原因
環境的原因
季節の変化
季節が変化した時、憂鬱な気分になったことがある人も多いのではないでしょうか。
通常であれば、環境が変わると人の身体はその環境に適応しようと働きますが、季節の変化などの急激な環境の変化では身体がそれに付いていくことができなくて、精神的にも憂鬱になってしまうことがあります。
ゴールデンウィーク明けに起きる五月病でも、気分が憂鬱になりやすいですが、季節の変化と同じような理由であると考えられます。
生まれ育った環境
生まれ育った環境で不安感・憂鬱感を抱きやすい性格になることもあるでしょう。
たとえば、親から認められることなく怒られてばかりの幼少期を過ごした人やいじめられて育った人などは、他の人よりも不安感や憂鬱感が抱きやすいのではないでしょうか。
また、不安や憂鬱さを感じやすい親の元で育った人は、親の性格に似て、不安や憂鬱に過敏になっているかもしれません。
ただ、この原因は自分では変えることができないことであり、この原因を考えたところで問題の解決にはならないですね(理不尽・不平等といったやりきれない気持ちはあると思いますが)。
それ以外の原因
ホルモンバランスの乱れ
女性に多い原因の1つがホルモンバランスの乱れ。
特に生理なるとホルモンバランスが乱れやすく、それが自律神経の乱れに繋がり、心身に不快な症状が現れることが多いようです。
女性から見ると当たり前のことかもしれませんが、これも不安感・憂鬱感の原因の1つとなります。
「寂しさ」「虚しさ」「孤独」という名のストレス
「周りの楽しそうにしてるのに自分は何してるんだろう・・・」
このように心が静かに悲鳴を上げている時はないでしょうか。
先ほど書いたホルモンバランスの乱れなどの原因であれば、一時的に不安感・憂鬱感を感じることはあるかもしれませんが、寂しさや虚しさといった「孤独」による精神的ストレスはそう簡単に拭い去ることはできません。
そして、その精神的ストレスが不安や憂鬱さにつながっている可能性もあり、症状が強くなると頭がパニックを引き起こしたり、自暴自棄になったりしてしまうこともあるでしょう。
根本的な原因は「自己信頼感の低さ」
ここまで、不安感や憂鬱感の原因を書いてきましたが、結局のところ「自分を信頼できていない」ことが根本的な原因だと考えられます。
自分を信頼できていれば、
将来に不安を覚えることもありませんし、
仕事で失敗しようが憂鬱感をはねのけて再び立ち上がれますし
寂しかろうが虚しかろうが、孤独だろうが関係ありません。
自己信頼感が高ければ、何が起ころうとも不安や憂鬱さは払拭できるのです。
逆にいえば、自己信頼感が低いと何が起こっても不安や憂鬱さを感じてしまいます。
そして、自己信頼感が高められるのは、自分の行動と結果のみです。
不安感と憂鬱感の症状が現れる心の病
最後に不安感や憂鬱感の症状が現れる病気を少し見てみましょう。
自律神経失調症
不安感や憂鬱感が現れる病気の1つに自律神経失調症があります。
自律神経失調症は、言葉の通り自律神経の不調から引き起こされます。
たとえば、仕事のプレッシャー、人間関係、家庭のトラブルなどのストレスが重なったことにより、緊張状態が続き、自律神経のバランスが乱れて引き起こされることがあります。
自律神経失調症になると、不安感や憂鬱感に加えて、焦燥感やイライラ、無関心、集中力・記憶力の低下が見られます。
うつ病
うつ病の症状で不安感や憂鬱感が現れるということを知っている人も多いのではないでしょうか。
実際、うつの患者さんの中では憂鬱感や不安感を訴える人も多く、症状の程度が強い人の中には外に一歩も出られない、動くことすらままならない状態の人もおります。
また、うつ病では、不安感、憂鬱感の他にも、無気力、無感動といった精神的な症状だけでなく、動機、震え、頭痛といった身体症状が現れることもあります。
注意していただきたいのは、不安感や憂鬱感があるからといって必ずしもうつ病であるというわけではないことです。
あくまで、症状の1つに不安感や憂鬱感があるということを頭の中に入れておきましょう。